ホーム > デザイン | 厳選!おすすめ本 > クジラは潮を吹いていた。

クジラは潮を吹いていた。

佐藤卓
トランスアート

佐藤卓さんのいままで手がけてきたパッケージデザインのエッセイ集。
あえて、肩書きをグラフィックデザイナーとしているところが文字デザインへの愛着と慎ましさを感じる。

カラムーチョ、ゼナ、ザーネクリームのような泥臭いデザインから日経デザインのロゴ、ブルーノートアディングブルーのロゴのような超シンプルデザインまで、作風は自由自在である。いわゆる佐藤卓印というものがない。

デザインの目的を冷静に見つめてデザインをしていることが分かる。

ロゴを作る段階では、まだお店や料理などが出来上がっていない。だからとかくデザイナーはロゴを作りすぎてしまう。

いかにもデザインしました的なデザインはデザインではない。
でも、現実はそうでないケースが多い。ロゴもそうだし、デザイナーズマンションやデザイン家電などもその代表だろう。でもそういうデザインに飛びつく人が多いのも現実だが。そういう現場に携わっているデザイナーは内心しらけているのではないだろうか。

佐藤卓はパッケージデザインでも良い作品を残している。
ニッカウヰスキーピュアモルトのデザインはパッケージのどこにもあえて使い方を書かないのに多くの人が無意識でラベルをはがし、容器を捨てずにとっておくことをデザインしている。

僕らが自分の意思で決定していると思っていることの多くは天才デザイナーの計算通りのことがあるのである。

デザインを考える入門書としてもおすすめしたい。

クジラは潮を吹いていた。
Amazon.co.jp で詳細を見る

2006年11月04日

デザイントラックバック(0)

このエントリーのトラックバックURL

http://www.webdesignworkshop.net/mt/mt-tb.cgi/68


このエントリーへのトラックバック

このエントリーにはトラックバックはありません。